学生の時の話
学生の時の話をします。
僕は学生の頃ずっと好きだった女の子がいた。
その女の子(A子)は、
・身長が小っちゃくて、黒髪パッツン
・普段はそんなに喋らない、特徴的な声
特徴を挙げるとしたらこんな感じだろうか。
良く言ってでんぱ組にいそうな感じの女の子だった。
最初は、ちょっと可愛いな〜くらいでそこまで気になるような存在では無かったと思う。
その子とは、最初の頃に同じグループに属していたのだけれども、友人Bの悪ふざけで一度飲み会が開催されることになる。
この友人Bは、人の恋愛を見るのが趣味という相当変わった奴だった。
この飲み会が開催されたのも、A子と佐野カッターを結びつけようとするものだった。
当時の佐野カッターは、高校生のような服をきて、ボサボサ頭な芋カッターであったが、女の子と飲みに行けるという一世一代の大チャンスを逃すまいと当時の自分としてはマシなシャツにブーツを履いて、GATSBYで髪をセットして飲み会にのぞんだ。
飲み会では、女の子の隣に無理矢理座らされた。
スマホを見ながら冷静を装う佐野カッターに対して女の子がスマホを覗こうと顔を近づけてくる、、
緊張して変な汗をかきながらもビールを飲みながらはらいのけた。実は嬉しかった佐野カッターだが、嫌がってるそぶりをして強がってしまうのである。
もうこの時点で、女の子を好きになりかけていた。
このとき、ほぼ童貞だった佐野カッターは女の子が近づいてきただけで、好きになってしまうほどのAFCであった。
その飲み会の帰り道でも、無理矢理二人きりで帰らされて、すごくドキドキしながら帰ったのを今でも覚えている(会話の内容はドキドキしすぎて覚えてない)
この感情が恋だと悟った佐野カッターは、次の日からラインのやりとりを始めた。リアルだとほとんど喋れない佐野カッターはとにかくラインをいっぱいしてたと思う。
自分が文章を送って、既読になるのを待つのが1日の最大の楽しみに変わりつつあった。
A子の色んなことを知れることに佐野カッターはかなり喜びを感じていた。
A子の趣味を聞き出して、A子が好きなアーティストの曲を聴きながら毎日登校するのがかなり楽しかった。当時は。
お互いのことをよく知り合って3カ月くらい経った頃、佐野カッターはA子とデートに行きたくなってきた。
まあ、友人Bにそそのかされたのだ。
佐野カッター
「今度どこどこにいかない?」
A子
「あーその日は予定があって(*_*)」
佐野カッター
「そっかー。じゃあいつなら空いてるかな?」
A子
「最近、バイトとかレポートとか忙して(;o;) 落ち着いてからでも大丈夫かな??」
佐野カッター
「了解!」
このやりとりをしたあと、何て真面目な女の子なんだ!と佐野カッターは本気で思っていた。断り文句だと知らずに。。
このあと何度もデートに誘うも、結局卒業までに二人きりでデートができることはなかった。
佐野カッターも徐々にではあるが、A子が佐野カッターのことを好きでは無いのだと気付いていく。
佐野カッターはかなり辛かった。
大学内だと普通に喋ってくれるのにどこかに誘おうとすると必ず断られる。ラインの返事もかなり遅くなっていたと思う。
とりあえず今回の恋のキューピッドである友人Bに色々と相談して見たところ、うまくいかないことを全部伝えたあとに友人Bから衝撃の一言が返ってくる。
友人B
「A子、佐野カッターに告白されたら、必ずふるって。」
佐野カッターはショックだった。ラインや会った時の感じから付き合えないだろうなということはうすうす感じてはいたが、心の中ではまだ分からない!まだ好きになってくれるかも!と思っていた。
だけど、現実は違った。
現実は、A子と友人Bがかなりの仲良しであり、俺のラインの内容や発言を逐一、友人Bに話して楽しんでいたのだった。
友人Bは最初から叶わないと知りつつ、俺の様子を伺っていただけだったのだ。
ショックだった俺は、A子とのラインの履歴を全部消した。
A子とも大学では極力話さないようになり、避けていった。
告白もしてないのにフラれた気分だった。
この状態は、卒業まで続いたのだった、、
このあと佐野カッターはこの恋を忘れようとナンパに目覚めていくのであった、、、、